京都和久傳
冬の名残と春の兆し
2026.02.05
暦の上では春が立ち、なおも底冷えの厳しさが残る折にも、かすかな春の気配がふと心に触れる頃となりました。冬の名残と春の兆しが寄り添うこの時季の食材には季の移ろいが育む滋味と、芽吹きの息づかいが静かに宿ります。
河豚の炙りと煮凝り
上品な味わいのふぐ身を軽く炙り、香ばしさと旨味を引き出しました。厳冬の海で育ったふぐは身が締まり、噛むほどに豊かな旨味が広がります。

蒸し蟹と蕪
旨みが最も深まる二月の蟹と蕪を取り合わせました。滋味やわらかに、季節の気配がほのかに薫る一品です。

猪と海老芋の蕗の薹鍋
ほっくりと炊き上げた海老芋に、寒中の旨みを湛えた猪肉を添え、ほろ苦き蕗の薹のあんをまとわせ、熱々の小鍋にてご用意いたしました。冬の名残と早春の息吹が調和する、時季ならではの味わいをお楽しみいただきます。